社長ブログ -雑多な日々-

建築の心技体

[社長ブログ] 2013年01月08日


心技体。


スポーツの世界でよく使われる言葉ですが、


建築にも心技体はあります。




まず、心。


これは、単にいいモノをつくろうというのは当り前で、


どれだけお客様に対して「おもいやり」の心を持っているか、です。


わたしは設計士ではありませんので、お客様のニーズ、


それも心の奥底の願いを感じ取ることが最高であり唯一の仕事です。


それを社員に伝え、形にしていくことに自分の存在価値を感じます。




次は技。


建築でいう技は設計力、提案力です。


これはとにかくまず安心、安全であること。


次に使い勝手がいいこと。


よく建築雑誌に出てくるような一級建築士さんの「作品」は


大体がシンプルの中に美を感じる「ワビサビ」の世界が多い。


確かに存在感はスゴイのだけれど、


果たしてテレビはどこに置くんだろう、


収納はどこ?


こんなに広くて寒くない?


こんな海の近くで風除けがなければ冬は大変だろうなとか、


生活していく上で不都合を感じる設計ばかり。


芸術性は高いのだろうけど、


「設計料コミで坪@100万円はいってんだろうな」


とか、逆に心配になってしまいます。




反面、「劇的なんとか」みたいに階段の一部を倒すとテーブルに、


みたいのも、最初は面白がってやるだろうけど、


だんだんやらなくなるんじゃないの?


と疑問も出てきます。




また、確かに今は「エコ重視の時代」だけれど、


ユニットバスや洗面化粧台は木よりも工業製品の方が丈夫で長持ち。


完全にエコなら丸太小屋に五右衛門風呂になっちゃいます。


エコももちろん取り入れながら、カッコよくて友だちを呼びたくなるような、


そして機能性、耐久性も維持した


バランスの取れた設計が一番だと思います。


そのために、いつも研究し、日本中の最先端の技術に


常に目を光らせています。


素晴らしい工務店があると聞けば日本中どこにでも出かけて行って、


そのエッセンスを吸収してきました。




そして体は「施工」です。


建築は基本的にアウトソーシング、


つまり職人さんたちを外注でお願いします。


そこにも信頼関係があって、元請けだけが儲かるような仕組みだと、


数年後には必ず破綻します。


受注さえあれば職人は集まると思って、


生かさず殺さずやっているハウスメーカーのなんと多いことか。




どんなに大きなハウスメーカーの家でも、


実際に手をかけて作っているのは地元の職人さんです。


職人というのは、まさに「心意気」の仕事。


元請けがお客様に本当に喜んでもらおうと思っているかどうかは、


すぐに見透かされてしまいます。


だからこそわたしは職人さんの前で決していばったりしないし、


無理難題を押し付けることもしません。


これがライズシティが今まで1件もトラブルがない原因だと思っています。




1件もトラブルがないと言うと、たいていの人は驚きます。




わたしは、いつも言います。


「人間だから、失敗はします。しかしそんなときは、


できる限りその日のうちに解決するようにしています。


お客様からのクレームのほとんどは、


『この間頼んだのにまだ来ない』


とか、解決を先延ばしにしたときに


感情的に許せなくなることからきています。」




わたしはお引き渡しを終えた後は、お客様と一生の友人になりたい。


だからね、後からのクレームなんて、絶対に言われたくないんです。



毎日、そんなおもいで仕事に取り組んでいます。